わっさわさ

セカンドシーズン

分かってなかった@ジュリ

職場復帰してから1週間。ゴールデンウィークを挟んだので、勤務した日数でいうと今日が5日目。初日・2日目あたりは死にかけで眠りについていたけれど、だんだん体が慣れてきて、今日は気持ちの面でも余裕を持って一日を終えられそう。

 

育休から仕事に復帰して思うのは、皆私のことを腫れ物に触るように扱うこと。日々、残業をして自分の業務をこなすのが当たり前な私の会社では、子供を育てながら短時間で働く従業員ははっきり言って邪魔な存在なのだ(と思う)。「どうせ残業できないんだから/どうせすぐに休むのだから、業務を肩代わりしてあげなきゃ自分が迷惑をこうむる」「なんだか子供を育てながら働く女性を助けてあげないと非難されるらしいから優しくしないと」というような気持ちが皆の根底にあって、必要以上に優遇されているような状態なので、私はなんだか気持ち悪くってむず痒くってそして悲しい気持ちになる。なんで私はこんなに申し訳ない気持ちになるんだろうな、と考えて思い当たった。そうだ、かつて私は育休から復帰した先輩に対して「腑に落ちないけど助けなきゃいけないみたいだから助けますよ」という感情を抱いていたのだった。

 

私が職場復帰して一番悲しかったのは「あなたのフォローはいつでもしますので、まずはお子さんとご主人のことを優先してくださいね」と言われたこと。正直、子供のこと優先したいと思っていたら生後7ヶ月で職場復帰しませんよ、と言いたいのをぐっと堪えて微笑んだ。相手が嫌味だけではなく善意も交えて言ってくれていたのが分かったから。でも、私のやっている業務なんて、他の誰かが直ちに取って代われるくらいどうでもいいものなんだなあと強く思い知らされて、しかもそれを7年も年次が下の後輩に言われたことが何だかとてもショックだった。

 

過去に、私も同じことをしていたのだろう。昔、私が嫌な感情を抱いた育休復帰した先輩は9歳上だった。9歳も歳の離れた若造に偉そうな顔をされて、さぞかし腹が立ったと思う。だけどその先輩は、私には何も言わなかった。何も言わないまま、育休復帰から2~3年後に退職してしまった。

あの時の私は何も分かっていなかった。今なら分かる、というのはとても愚かな台詞なのだろう。でもどうしようもなく思ってしまう、今なら分かるんだと。きっと先輩は、職場の誰かから必要とされたかったのだ。「あなたにしか出来ないことなんです」と言われたかったのだ。どんな馬鹿みたいな仕事を任されても良い。ただ「あなたじゃなきゃ駄目なんだ」と言われたかった、のだと思う。

 

周りから見れば、ただムキになっているようにしか見えないかもしれない。だけど私は周りの人から必要とされたいから、必死に働く。自分の業務だけじゃなくて、周りの人の状況も把握して積極的に手伝う。家に帰ってからも、仕事のことを考える。子供が寝た後はパソコンを開いて仕事をする。職場の誰からも望まれていないけれど、黙々とこなす。

自分が会社に居るだけで、色々な人に迷惑を掛けていると感じること、心から申し訳なく、情けない気持ちになることはいつになったら辞められるのだろう。